精神的逃避行

自分について、好きな物について

僕史上最大ロマンス小説【ライオンハート】恩田陸

「あたしはあなたで良かったわ、いつもあなたを見つける度に、

 ああ、あなたに会えて良かった と思うの。いつもいつも。

 会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ」

 

高校2年生の僕はロマンチックを求めさまよっていました。

広大なインターネットの海をあてもなく、

 

 

中二病の仲間に分類されるのかもしれません。詩的というかなんというか、回りくどいけどなんだか心にスルッと入り込んでくるような感じです。

洋画の登場人物の口から飛び出してくるような言葉。

 

古典から戯曲まで、いろんな物にかじりつきました。

 

「ロマンチック」で検索してもなかなか上手くいかないんですよね。

「恋愛小説 名台詞」などからのアプローチも試みてみました。

 

 

そして、なんやかんやで出会ってしまったこの作品、運命ですね。

 

恩田陸ライオンハート

 

 

ライオンハート (新潮文庫)

ライオンハート (新潮文庫)

 

 

恩田陸さん、名前は聞いたことありました。

 

夜のピクニック」「ドミノ」「チョコレートコスモス」などなど

 

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

 

 

 

ドミノ (角川文庫)

ドミノ (角川文庫)

 

 

 

チョコレートコスモス (角川文庫)

チョコレートコスモス (角川文庫)

 

 

しかし、読んだことはありませんでした。

なんだか堅苦しそうな感じがしたんですよね、少し敬遠してしまっていました。

 

そんな僕でしたが、なぜかこの作品は躊躇なく購入を決め、一瞬で世界に入り込みました。

 

ライオンハート

 

英語の慣用句で「勇敢な心」を意味する。

リチャード1世 (イングランド王)(獅子心王)のこと。正しくは            「Lion Hearted」あるいは「Richard the Lionheart」 (Wikipediaより)

 

ふむふむ、なるほどなるほど

ライオンハートと言えば普通の人はSMAPの曲を思い浮かべるのではないのでしょうか。

 

らいおんハート

らいおんハート

  • provided courtesy of iTunes

 

 

しかしここでは、

ケイト・ブッシュというアーティストのセカンドアルバム「ライオンハート

 

 

が題名の元ネタみたいですね。

中学生の頃に出会い、いつか小説のタイトルにしてやろうと思っていたみたいです。

すごいなぁ、僕が中学生の頃に出会った物・・・うーん、って感じです。

 

 

ここまできてようやく内容に入ります。

 

この作品は、なんと表現すればいいのでしょうか、

 

物語の主役は一組の男女、エドワードとエリザベス

 

この二人、なんと生まれる前から巡り会うことが決まっているのです。

羨ましい!...じゃなくて、

 

しかし世の中そんなに甘くない、どんなに互いを求めても、結ばれることはないのです。

そして世界は回ります。

 

魂は全てを凌駕する。時はつねに我々の内側にある。

命は未来の果実であり、過去への葦舟である。

 

運命、魂の邂逅、時を超えて、舞台を変えて、立場を変えて、

 

ある時は青年と少女、またある時は・・・

 

様々な形で二人は巡り会うのです、

ロマンチックなセリフを添えて、この展開が、僕の心を八つ裂きにしました。

 

丁寧で読みやすい文章でありながら、ロマンスの極みの様な表現。

完璧です、完璧。パーフェクト!

僕の求める全てがここにありました。

 

この作品は僕の一生のものになりました。

こんな出会いがこれからもあるんだろうか・・・

 

 

 

「私は、あなたの夢になれてよかった。あなたのエドワードになれてよ         かった。たとえ、夢でも一瞬でもかまわない。

私を夢見てくれたあなたを、私は誰よりも深く愛してしまったから。」

 

 

 

 

 

 

その後僕は、ライオンハートという名の香水を購入するのですが、それはまた別のお話。

なんて影響の受けやすい奴なんでしょうか僕は。

 

 

 

 

ライオンハート オードトワレ 100mL

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